「イントロバーチィ」な人
普段、「内向的な性格」いうと、どこか否定的な文脈で使われるだろう。
「あの人、ちょっと内向的だし消極的なんだよね」とか、
「内向的というか、はっきり言うと暗いのよ」
「自分の殻に籠っててはダメ。もっと外向的になって、人と話さないと成長しないよ」
という感じだ。
ところが、内向的な性格の人でも、能力的には何の遜色もないと言う事が最近言われている。
例えば、TEDのセッションでは以下だ。
スーザン・ケイン 「内向的な人が秘めている力」
https://www.ted.com/talks/susan_cain_the_power_of_introverts?utm_source=tedcoms
このビデオにもある通り、CEOはExtrovert、つまり外向的な人が多いとか、そうなるように仕向ける社会の傾向もあるようだ。
ちなみに、国別で言うと最もExtrovert な性格の割合が多いのがオランダ。他方、もっともIntrovertな国は、日本らしい。ヨーロッパのビジネススクールの授業でそう聞いた。
ところで、この間読んだ村上春樹の本「村上さんのところ」で最も印象的だったのは、村上春樹が以前、自身の内向的な性格を直そうと思って努力していたという事だった。
もっとも、今はそんな努力はしてないみたいだ。
Introvertを肯定してるんだろう。
僕もどちらかというとIntrovertだと思っている。最近Introvertで開き直ると、随分気が楽だ。無理に陽気に振る舞わなくても、自然体で人の話が聞ける。また少し自由の香りを嗅げた感じさえする。
ということで、今日のブログのメッセージとしては「Introvertの人は無理に自分を変える必要ない」という事だ。
Introvertの人は自分の性格について大なり小なり悩んでいる人が多いと思う。
ただ実際そういう人は逆に存在感をもっていたり、味わいある輝きを持っている事が多い。もしIntrovertを否定して、自らを変えようしてその輝きを失うのは、勿体無い。
勿論、Introvertを嫌悪したり、変えようとするお節介な人もいるだろう。
そういう人とは、なるべく関わらないことだ。
お互い他人の性格の事を構っている暇はないようね、て感じで。
最近、自分の中でちょっと冗談ぽくIntrovertな人を「イントロバーチィ」と呼んでいる。Introvertに似た造語である。勿論、こんな日本語はないだろう。「君もイントロバーチィ?」なんて話しかけたら、多分、場が数秒間白くなるに違いない。ただ、そう問いかける僕も「イントロバーチィ」な人である。「同志!」という感じで仲良く話しができたら楽しそう、と想像する。