理屈が重要な時
菜根譚という古い本がある。
いわゆる人生訓の本だが、とても面白い。
中でも使えるなと思ったのは、以下。
「冷眼もて人を観、冷耳もて語を聴き、冷情もて感に当たり、冷心をもて理を思う。」
意訳:冷静な眼で人間を観察し、冷静な耳でことばを判断する。冷静な感情で仕事に取り組み、冷静な心理で道理を考える。
上記の意訳よりも「」内の原文がむしろ伝わりやすいと思う。
仕事をする時、多くの人が絡んでいる重要な事は、このように冷静というか、理屈に合わせて判断する事はとても重要に思う。
一時の感情に流されて、情実で作戦を実行して何十万人を死なせてしまったインパール作戦( 名著「失敗の本質」参照)、かつてのオリンパス等企業の不正会計で沈黙した取締役会など、冷静さ、理屈を真に重要視していれば、多くの人が辛酸を味わう事を回避できた筈。
このように、真を突いたシンプルな言葉は心に残り、結果的に何百年と残る言葉となる。