友人からのクリスマスカード
今年もアメリカの友人夫婦からクリスマスカードがきいた。
いつもセンスがいいカードで、アメリカのクリスマスの雰囲気を思い出す。
確か2000年くらいだったか。ロス近郊のアーバインで、12月出張となり仕事が延びて下手すると年越しをしそうで焦っていた。
街はクリスマス一色で、空港では高校生がクワイヤとなってクリスマスソングを合唱していた。
家には生まれたばかりの子供がいた。
何とか仕事を調整し、クリスマスイブに帰国した。
1メートルはある特大のミッキーマウスを土産に持って帰った。
その友人からのクリスマスカードをもらうと、なぜかそのアメリカのクリスマスの雰囲気を思い出す。
その友人は仕事のパートナーで、とても元気で紳士だった。
英国のジェントルマンらしくフェアで、ぼくが間違いをしても、ニコニコ笑っていた。
ちょうど親父を同じ年だった。
彼には子供がいなかった。多分、半分息子のような感じで可愛がってくれてたんだろう。
彼との仕事はうまくいき、名パートナーシップと言われた。
クリスマスカードにはいつも詳細な夫婦の一年が書いてある。
今年も何気なく読んでいたら、なんとその彼が癌になったらしい。
もう転移して治療の余地はなく、痛みを和らげるくらいだとのこと。
ただ、本人はまだ元気で来年にはアジアに来たいといっているらしい。
心が沈んだ。
まさに沈むという感じで、鉛の塊を飲んだ感じがした。
何も言葉が出なかった。
人生は、色々あるが、親戚や友人の死別はとても辛い。
ともかく、今年もクリスマスカードを送り、そして一言添えたいと思っている。
痛みなく、人生を全うすることを祈るのみだ。
自分の人生も悔いなく生きないといけない。
将来の留保はなく、1日、1日を悔いなく精一杯やることだ。
それしかないと思う。