自転車キャンプの練習していたら雷雨がきた
(いやー、動けば色んなことが起こるもんだ)
さて、昨日は午後から自転車キャンプの練習をした。
今日の練習目的は、寝袋、テントを積んで自転車にパッキングできるかの確認と
テント張りである。
テント張りは二度目だが、念のためもう一度やることにした。
練習といっても、10キロ離れたいつもの公園でテントを張って昼ごはんを食べるだけだから、気楽なものだった。
いつもの公園に着いて、先ずテントを張った。
まだ少し戸惑った。
例えば、グランドシートの4隅の留め具の上下の向きがバラバラで向きを直したり、ペグを打ってフライシートをかけた後ペグの位置が変わってしまい差し直したり、結局張るのに予定していた10分の倍かかった。やはりもう一度練習しておいて良かった。
昼食をしようと持ってきたチェアを広げ、テーブルを広げた。コンビニ弁当を食べながらのんびりしていると、突然公園にアナウンスが流れた。
「雷雲が近づいているので、落雷に注意してください。危険なので木の下から離れてください」
確かに少し前から雷の音がしていたが、それは随分遠くに聞こえたし、見れば西側の空は晴れていたので、雷はこちらには来ないだろうと予想した。
のんびりご飯を食べていると、突然空が暗くなり、なんとも不気味な風が吹き始めた。
ある映画を見て以来、実はこういう風に対して軽いトラウマになっている。「ツイスター」という竜巻の映画だ。確かプロデューサーがかのスピルバーグ。
思わずチェアから立ち上がって、立ってコンビニ弁当を食べ始めた。
(考えてみれば、かなりみっともない姿だ)
全速で弁当を食べ終わり、何も考えずに片付けを始めた。頭の中では危険サイレンが小さく鳴っていた。
すると、ピカ、ドンと雷が近くに落ちた。
ピカ、ドンの間がほとんどない、ってことは極めて近くに落雷したということだ。
その直後、風ではない何か俊敏な力が顔の近くを通り過ぎた感じがした。
これって雷の電気??
一瞬背中に悪寒が走り、片付けを放棄して、張ってあったテントの中に避難した。何故か、弁当と箸だけはしっかり持っていた。
少し冷静になって、全部外のものをテントに入れた。その瞬間に雨がどっと来た。
こういう時にテントは実に便利だ。
なんと言っても雨風を防げる。
中にゴロリと横になって雨宿りすることにした。
ただ一つ想定外だったのは、空気を取り込む窓の外についた外ぶたが空いており、そこから雨が吹き込んできたことだ。
窓を閉じようとしたが網が張ってあり、中からは窓の外ぶたを閉じられない感じだった。テントから腕を伸ばしてなんとか閉ざしたが、完全には閉じられなかった。
外に出れば可能だが、出たくなくなる雨量だった。小説でも読んでと時間を潰そうとも思ったが、吹き込む雨で文庫本も濡れたのでとても読む気がしない。
うとうとしていたら、やっと雨が止みだした。
また降り出す前に帰ろうとして片付けを開始した。ところが片付けも完了する直前にまた雨が降り始めた。それも酷い雨だ。
ここで万事休すと思った。
この雨の中、テントを再度張るのは無理だろう。張る内にテントの中がびしょ濡れになってしまう。
濡れ鼠決定!、と諦めかけたその時、ふと周りを見渡すと少し先に東家があった。一人雨宿りしている。ラッキー、砂漠の中のオアシス、とはこの事だ。水滴る体と自転車を東家に引き込み、じっと座って雨が止むのを待つことにした。
小一時間経った時、夕日が差し始めた。
小雨になってきた。今度は空が明るいので、この時点で帰ることにした。
振り返れば、夕方5時以降雷雨となるのは予報でわかっていたが、ちょっと雨降る程度だからテントの中に入ればいいと思っていた。
ところが、実際は酷い量の雨が降り、雷がすぐそばまできて近くの木に落雷した。ここまでは想定外だった。図らずも、雷雨対応の練習になった。
帰る途中で虹が出ていた。
何年ぶりに虹だろう。きれいな半アークを描いていた。ただ虹は5分くらいで消えてしまった。晴々しい虹というよりは、「油断するなよ」と皮肉な微笑に見えた。
土曜日に140キロ灼熱の中ライドし、そして翌日は雷雨の自転車キャンプ。
なんともワイルドな週末だった。
⭐️140キロライドの様子はこちらの動画をご覧ください。