還暦を迎えての思い
2023年10月15日、ついに60歳になった。
「自分は50代」との思いで年を重ねていたが、
「60代」と考えると少し違う感覚が戻ってくる気がする。
ただ、誕生日を迎えたからといって生物学的には何も変わるわけがない。
あるのは、思いだけだろう。今以降の将来への思いということになる。社会的には定年退職の時だったが、今は65歳定年が増えている。寿命も入社した35年前は男性71歳、女性81歳だったが今ちょうど5歳づつ伸びた。
60歳の還暦も65歳に伸ばした方が、実態と合うかもしれない。ただ、還暦には他の精神的な意味があるのを知っているから、皆それが何かをしらなくても還暦を65歳にしようとは誰も言い出さない。
一方、がんになればいつ死ぬかわからない。事故、戦争、不慮のこともある。
そんなことを、雨の音をききながら考えていると、60歳になった意味をそんなに大袈裟に捉える必要がないのではと思えてくる。
僕も60歳で定年退職、転職することになったが、まったくの挑戦である。
ふるさとの企業に就職するが、ふるさとといっても40年も離れたいた土地だし、住む家も実家ではない。
会社も、人間関係も、すむところも新しいところになる。
会社の定年退職という制度でたまたまガラっと環境がかわることになる。
そういえば物理の力学第一法則で「すべての物体は、外から力が加わらない限り、同じ速さで
今回、転職活動も確かに力が要った。
でも、これまでの方向からぐっと方向が変わった。
これにより家族も方向を変えてゆくことになる。
人間、ずっと寝て一生を終わることはできないから、動いて、働いて、活動することになる。人は動く。結果、社会も人の集団として動く。
地球という舞台で、人は動く。気候も主に太陽熱をエネルギー源に動く。
そしてそれらが合わさって物語が地球上に生まれている。
通常宇宙には、無に近い空間がほとんどなのに、このように物語をくりひろげる地球は極めて稀だろう。
だんだん考えが発散してきたが、もとに戻ると、還暦は人に動きを変化させるきっかけとなる制度の一つかもしれない。変化させることで上記のようなダイナミズムを生む。
そうでもしないと人は変わらないのだ。
逆に、普段から変わることができている人には、還暦を不連続な「何かしなければいけない日」と捉えて焦る必要はなにもないのではと思えてきた。
還暦の誕生日も、少しだけその日を思い出してあとは通常の日のように過ごせばいいと。
実際、私の家族の子供も試験勉強で忙しく、還暦のお祝い、父の米寿の祝いなど全て年末に持ち越す方針とのことで、今日はイベントは何もない。
少し寂しい気もするが、今の思考で少し気が楽になった。
ものは考えようだ。
雨は本格的に降っている。午後から上がる予報だが、雨足は強まるばかりだ。
おお、今流れている曲はLedZeppelinのRainSong
こんな駄文を書いている今にこの曲、なんという偶然。
大好きな曲だ。
これからも、小さい感動や、努力を積み重ね、運命を受け入れ、家族は周りに優しくする、そんな人生を送れたらよいと思う。